中央アメリカでは最も小さいながら、人口密度の非常に高い国でもありエルサルバドル共和国は、かつて ’コーヒー共和国' として知られていました。エルサルバドルの歴史上、コーヒー栽培が唯一かつ主要な経済活動であった時期がありました。コーヒー産業の衰退以降は、新たな農産物または産業の促進を模索しているところであり、国にとって大きな試練の時期でもあります。
エルサルバドルの最も古い先住民はインディアンのピピルPipil族で、レンパLempa川の西、クスカトランCuscatlanと呼ばれた地域に住んでいました。スペインがピピル族の領地に侵略し、Cuscatlan全土を征服すると、都市サン・サルバドルSan Salvadorを建設しました。19世紀初頭に、スペイン支配打倒の動きが、ラテンアメリカ全域に広がりました。1821年、エルサルバドルは、他の中央アメリカの地域とともにスペインからの独立を宣言しました。エルサルバドルは中央アメリカ州連合の一員となり、1838年に連合が解散すると、独立共和国となりました。
独立国家となって以来、エルサルバドルでは独裁政権が続き、政権は安定しませんでした。近隣諸国との衝突も絶えず、国内でも政権が樹立しては力により打倒されるという:状態が続きました。20世紀初期に政権が安定した短い期間に、エルサルバドルの経済は発展を遂げました。コーヒーは主要な輸出品目となり、貴重な財源となりました。また、これにより輸送手段も発達しました。しかしこういった経済の繁栄は、富裕層の地主のみが享受し、大多数の小作農や土地を持たない労働者は貧困の中に残されました。
最後の内戦が終結してから10年以上が経過した今でも、エルサルバドルには多くの課題が残っています。観光地としては、エルサルバドルは迂回されがちです。というのも旅行客をターゲットにした犯罪が多いからです。しかし、観光客の少なさゆえに競争が少なく、のんびりとしたところに魅力を感じる旅行者もいるのも事実です。
つまるところ、エルサルバドルを訪れる際は、常に十分に注意を払い、冒険をいとわない構えが必要です。気軽にリラックスできる土地ではありませんが、エルサルバドルを訪れることは、この地域の現在を知ることであるとともに、守られてきた固有の魅力に触れることでもあります。